地域のホームドクターとして、愛する動物の健康をサポートします。またさつき台動物病院では、鳥の診療/専用の入院設備も整えています。

さつき台通信

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鳥さんが吐いています

鳥さんの吐き戻し(吐出、嘔吐)には、体調不良による吐き戻しと発情行動による吐き戻しがあります。

発情による吐き戻し

小型のインコ類は求愛行動として、オスがメスに餌をプレゼントしたり、メスがヒナに半分消化した餌を吐き戻して与えたりしますが、ペットの鳥さんの場合、対象相手がいなくてもこの行動が見られます。このような発情性の吐き戻しは、一か所に塊で吐き戻すことが特徴です。

発情性の吐き戻しは、体調不良ではないので治療は必要ありませんが、頻繁に認められる場合は生殖器疾患のリスクが高まるため、発情を抑える対策が必要となります。

体調不良による吐き戻し

 体調不良で吐き戻す場合は発情性のものとは異なり、頭部を左右に振り、食べた物や唾液をまき散らしますように吐きます。そのため、吐いたものがケージや鳥さんの体に付着します。このような付着物がみられる場合は、飼い主さんが気付かない間に吐き戻しをしている可能性が高いので、元気に見えても早期受診することをお奨めします。

 吐く原因としては、胃や腸などの消化器疾患のほか、卵づまりや放鳥中に有害物質を食べることで生じる中毒などが挙げられます。これからの季節は、寒さによる体調不良で吐き戻す鳥さんの来院数が増えます。さらに産卵や換羽が重なると、一段と体力が消耗し免疫力が下がるため要注意です。産卵や換羽期、それに高齢の鳥さんには、保温に気を配ってあげてください。