地域のホームドクターとして、愛する動物の健康をサポートします。またさつき台動物病院では、鳥の診療/専用の入院設備も整えています。

さつき台通信

さつき台通信

ペローシス

聞きなれない名前ですが、ペローシスは先天性の鳥の病気です。

うまく立つことができません

太ももやスネの骨が内側や外側にねじれ、開脚した状態で生まれてくるため、
うまく立つことができません。
重症例では胸で体を支えるため、成長とともに胸の骨が変形し、
呼吸に悪影響を及ぼすことがあります。
また、自力で採食できないなど、介助が必要になることもあります。

様々な鳥種でみられます

様々な鳥種でみられるようですが、当院では自宅で生まれた
セキセイインコの患者さんがほとんどです。

親鳥のビタミンやミネラル不足が原因ではないかといわれていますが、
栄養改善後もペローシスのヒナが生まれることもあり、遺伝など他の要因も考えられます。

早期治療がおすすめです

早期のまだ関節が固まっていない段階であれば、脚に包帯を巻く方法で矯正します。
この方法で生活に支障がないぐらいまでには改善できますが、
矯正期間は1~2か月と長く、鳥さんには大変違和感があります。
そのため、暴れて包帯が外れる、ストレスで食欲や元気がなくなるなど、
途中で中断せざるを得ないこともあります。

親鳥の食生活に気を使いましょう

ペローシスのヒナが生まれる確率を減らすには、
繁殖前から親鳥の食生活に気を遣う事が大切です。
またペローシスのヒナが生まれた場合、
その親鳥ペアには、以後繁殖させないことが重要と思います。
ご自宅の鳥さんが産んだヒナはとても可愛いですが、繁殖を考える場合は、
このようなリスクがあることも知っておいていただきたいと思います。