地域のホームドクターとして、愛する動物の健康をサポートします。またさつき台動物病院では、鳥の診療/専用の入院設備も整えています。

さつき台通信

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うんちの話

鳥の健康状態を知る上で、糞は多くの情報をもたらしてくれます。
糞の形状は鳥種によって様々ですが、今回はセキセイインコの糞を例に
説明します。

観察のポイントはズバリ「いつもと違う」に早く気づくことです。

そのためには、普段から正常な糞をよく観察しておく必要があります。
鳥は哺乳類とは異なり糞と尿を一緒に排泄します。
尿は固形尿と水分尿に分かれます。

健康な糞は「の」の字型を呈し、色は深緑~黄褐色で中央に白い固形尿を乗せた形状を
しています。

主な観察項目は、

糞の形と色と量、固形尿の色、水分尿の色と量、そして臭いです。

糞の色がいつもと違う鮮やかな緑色だったり、白っぽい、黒っぽいなど
普段と異なる場合は何らかの異常が考えられます。
糞の量が少ない、形が崩れている、穀類やボレー粉など
食べたものがそのままの形で出ている場合も異常です。

固形尿の色は白色が正常です。

オレンジ、緑、黄など色が付いている場合は異常を示しています。
水分尿が多い場合は多尿ですが、生理的なもの(正常)と病気の場合があります。
よく「下痢をしている」と来院されますが糞の形が正常なら多尿です。

また正常では無色ですから、着色している場合は何らかの異常が考えられます。
確認するのに白い紙を敷いておくとわかりやすいのでお勧めです。

糞はほとんど臭いません。

もし悪臭がするようであれば、これも何らかの異常が考えられます。

鳥の症状はわかりにくいものですが、糞の状態は鳥の体調を正確にあらわします。
さらに尿を同時に排泄するので、糞を観察することで尿の異常も
同時に発見できます。

食欲もあり元気そうに振舞っていても、糞の状態に異変があれば
体調を崩している可能性が高いと言えるでしょう。

毎日ケージを掃除する時に、ちょっと糞を観察するだけで病気を
早期発見できますので、是非習慣にしてください。