地域のホームドクターとして、愛する動物の健康をサポートします。またさつき台動物病院では、鳥の診療/専用の入院設備も整えています。

さつき台通信

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発情させない環境づくり①

セキセイインコ、オカメインコ、コザクラインコに代表される小型鳥類は、
発情しやすい生き物です。 

人工的な環境では更にその特性が発揮されるため、年中発情している
鳥さんもいます。




生殖器のトラブルの原因

このような持続発情はお腹が膨れる、卵が詰まる、腫瘍化するなど、生殖器のトラブルの
原因となります。

よって、鳥さんに健康で長生きしてもらうには、発情をコントロールする必要があります。



発情をコントロールする方法

発情をコントロールする方法には大きく分けて2つあります。

発情させないような生活環境を作る事と、発情抑制剤を使う事です。

発情抑制剤はすでに病気に罹ってしまった鳥さんで使用する特別な方法です。

今号から数回に分けて、発情させない環境づくりについてお話しさせていただきます。



明期と暗期の調節

鳥さんの発情を促す大きな原因として、日照時間の増加が挙げられます。

気温が上昇し食料となる植物も成長する春は、鳥さんにとって子育てに最適な季節です。
鳥さんは明るい時間帯(明期)が長くなることで春を感じているようです。

野外では春分の日を境に明期が長くなりますが、室内では人の生活に合わせて、
ほぼ1年中明期が暗期より長くなります。

発情を抑えるのにどれぐらいの時間暗くする必要があるかについて正確にはわかっていませんが、
当院では、まず12時間暗くする設定でスタートしていただき、鳥さんの様子に合わせて調節してもらっています。

また”暗期はしっかり暗く、明期はしっかり明るく”が基本です。


次号に続く