鳥さんの羽の生え換わりをトヤという事があります。

羽毛の生えかわる換羽期は、鳥さんが体調を崩しやすい時期でもあります。

多くの鳥さんでは年に1～2回

多くの鳥さんでは、年に1～2回の換羽が見られます。

換羽は発情期の終了後に訪れる事が多いのですが、
日照時間、気温、栄養状態など、鳥さんをとり巻く外部環境にも影響を受けます。

ですから、人工的な環境下で生活している飼い鳥では、
同じ鳥種でも、換羽の時期や頻度、長さなどは個体差が見られます。

また換羽には、性ホルモンや甲状腺ホルモンが関係しているといわれています。
よって、これらのホルモンの分泌量やバランスにも影響を受けるようです。

ケラチンというたんぱく質でできています

鳥さんの羽毛は主にケラチンと呼ばれるたんぱく質でできています。

換羽期にはこのケラチンが大量に必要となるため、
その原料となるアミノ酸も同じく大量に必要となります。

また、ケラチンを合成する肝臓がフル稼働し、代謝率も増加します。

このような理由で、換羽は鳥さんにとってストレスのかかる一大イベントです。

鳥さんの病気には、ストレスが引き金となって発症するものがたくさんあります。

実際に換羽期に元気や食欲をなくして来院する鳥さんは、たいへん多いです。

体調を崩さないようにするために

換羽期に体調を崩さないようにするためには、
普段からバランスのとれた食餌を与える事が大切ですが、
それに加えて不足するアミノ酸を補うために、
換羽期用のサプリメントなどを加える事をおすすめします。

また、換羽が寒い季節に始まった時は、
普段以上に室温の管理に気をつけてあげてください。

羽毛が多く抜け始めたら換羽のサインです。
体調を崩しやすい時期ですので、いつも以上に注意深く鳥さんを見守ってあげましょう。