地域のホームドクターとして、愛する動物の健康をサポートします。またさつき台動物病院では、鳥の診療/専用の入院設備も整えています。

さつき台通信

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当院でよく診るヒナの病気

今回は当院で多くみられる幼鳥の病気についてお話します。

おうちに来て1週間から1ヵ月ぐらいで体調をくずして来院する、
ヒナ鳥で多くみられる病気の上位3つです。



マクロラブダス症

胃に寄生する病原性の強いカビが原因です。

生まれたヒナは親鳥が吐き戻したエサを食べて成長します。

親鳥の胃にマクロラブダス菌がいた場合、ヒナ鳥はエサをもらった時点で感染します。
嘔吐、食欲不振、元気がないなどの理由で来院されます。

セキセイインコで多く見られ、重症例では死亡します。

無症状でも保菌していることが多いです。



トリコモナス症

ブンチョウのヒナに多くみられる寄生虫です。

口の中から食道にかけて寄生します。

これも親鳥が吐き戻した餌を食べることで感染します。

重症例ではクシャミ、鼻汁、結膜炎が見られ、
弱いヒナでは死亡することもあります。



ビタミンB1欠乏症

アワ玉のみで育てられたヒナ鳥で多く見られます。

ビタミンB1の不足が原因です。

歩き方がおかしい、元気がない、食欲がない、
という理由で来院されることが多いです。

重症例では死亡することもあります。

 

これらの病気は、おうちにお迎えした時点で
感染(不足)しているものがほとんどです。

そして、はじめは無症状です。

しかし輸送の疲れや環境の変化によってストレスが加わり、
体調をくずします。

ヒナをお迎えした時は、元気なうちに早めの健康診断をおすすめします。