地域のホームドクターとして、愛する動物の健康をサポートします。またさつき台動物病院では、鳥の診療/専用の入院設備も整えています。

さつき台通信

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オカメインコの開口不全症候群

オカメインコの開口不全症候群は、呼吸器症状とともにクチバシの開閉が
困難となる病気で、いったん発症すると非常に治りが悪く、死に至るケースが
多い難病です。

そろそろ一人で餌を食べられるようになったヒナに多くみられます。


症状

症状は、くしゃみ、鼻水、眼ヤニ、などの呼吸器症状が発病の初期に認められます。

呼吸困難など呼吸器症状の悪化とともに、鼻の奥(副鼻腔)が腫れるために眼が突出したり、
血行が悪くなるためにクチバシの色が青くなることもあります。

最終的にはクチバシの周りの筋肉や神経にまで炎症が広がり開口不全に陥ります。


原因

成鳥には発症せず、オカメインコのヒナにほぼ限定された病気ですが、
はっきりとした原因はわかっていませんが、細菌感染、環境ストレス、
そして栄養不良などが考えられます。

呼吸器疾患をおこす細菌のほとんどが常在菌で、免疫力が正常であれば
発病する可能性は低いと考えられますが、ビタミンA欠乏などの栄養不良や
低い室温、輸送疲れなど環境ストレスが引き金となり免疫力が低下した結果、
細菌が増殖し発症するものと考えられています。


治療

残念ながら有効な治療方法は、まだ見つかっていないのが現状ですが
くしゃみや鼻水などの軽い呼吸器症状の段階で集中的に治療することで
治る確率は上がります。


生活環境を整えましょう

ヒナを迎える際には、まず生活環境を整え、なるべく元気な仔を選び、
お迎え後は早期に健康診断を受けることをお勧めします。

またオカメインコがほしい飼い鳥初心者の方は、ストレスに弱いヒナからではなく、
人に慣れた成鳥をお迎えするというのも1つの選択肢かと思います。