地域のホームドクターとして、愛する動物の健康をサポートします。またさつき台動物病院では、鳥の診療/専用の入院設備も整えています。

さつき台通信

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毛引きは鳥のSOS

羽を抜くことを毛引き、あるいは毛引き症と呼んでいます。

毛引き症は病名ではなく、何らかの原因により自ら羽を抜くように
なったものをいい、異常行動であり物言えぬ鳥からのSOSと考えられます。

羽を噛んだり、皮膚を傷つけたりすることもあります。

原因

毛引きの原因には、ストレス、皮膚炎やアレルギーからくる皮膚の痒みや痛み、
異常な羽毛が生えること、などがあります。

最も多いのがストレスです

工事などの騒音や振動、寒い暑い、夜遅くまで明るい、テレビの音、タバコや香水の匂い
や刺激など環境からくるストレスから、好きな人(鳥)と遊べない、嫌いな人(動物)がいる、
同居していた鳥の死亡、など精神的ストレスまで様々です。

苦痛も毛引きの原因となります

皮膚病や外傷などによる痒みや痛みのほか、お腹が痛い、
胸が苦しいなど体の中からくる苦痛も毛引きの原因となります。 

鳥は本能的に異常な羽を抜きますので、栄養失調や肝機能障害、
ホルモンバランスの異常による羽毛形成不全やウイルス感染により
異常な羽毛が生えることも毛引きの原因となります。

その他、発情が異常に長く続くこと(持続発情)も毛引きの原因となるなど、
ありとあらゆるものが毛引きの原因となります。

早期発見が大切

毛引き症を治すには、その原因を解決するしかありません。

しかし、原因究明には時間がかかることが多く、不明に終わることもしばしばです。
また、長く続いている毛引き症は元の原因を解決しても羽を抜くという行為は消えず、
ずっと毛引きをするようになります。

よって、毛引きを未然に防ぐ、あるいは早期発見することが重要です。

少しでも毛引きの兆しが見られたら、それは身体的あるいは精神的に弱っている
可能性がありますので、早期に診察を受けることをお勧めします。

また、毛引きを起こさないように生活環境を整えることも大切です。